2015年01月22日

『 軒氷柱遙かな月を抱きけり 』めぐり逢い良寛さん



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軒氷柱遙かな月を抱きけり







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★ めぐり逢い良寛さんzz1601sz22

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軒氷柱遙かな月を抱きけり

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 雪呼さんより、 『 女正月窓開け放ち寛ぎませ 』 に良寛さんの詩句を寄せてもらいました。
 雪呼さん、いつもあい風ありがとうございます。



 > 昨日より大きくなりし氷柱かな   雪呼



 ほんとうに氷柱が大きくなりましたね。
 ずっと雪に覆われると、ゴミも飛ばず、屋根も汚れていないのでしょうね。氷柱がとても美しいです。冷え込みも強く、氷の結晶も緻密なのかもしれませんね。


 仁が黒川温泉で見た氷柱は、初めての氷柱で、汚れがにじみ込んでいるんですよ。
 温泉についてすぐ、氷柱は下がっていますか、と女将さんに聞いたのですけれど、今年はもう雪も四度目だけれど、氷柱はまだですよ、と教えてくれました。だから仁が見つけた氷柱はできたてのほやほやつららだったのでしょうね。
 屋根の汚れが染み込んでしまうのでしょうか・・・



 氷柱の色も形も、それぞれの土地で違ってくるのでしょうか。
 氷柱にも色々の表情があるんですね。



 軒氷柱遙かな月を抱きけり   仁


 月に恋する念いは同じ



 人を思へば 山河遠く 翰(かん)を含めば 思い万端   良寛



 良寛さんは、深夜に、草庵を出て、重なる山の上に昇っている月を見ています。
 松や杉の上には粉雪が降り積もっている。
 そして、この山河を隔てた遠い遠い江戸に勧進に行っている維馨尼さんのこと思いをはせるんです。そして、その身を案じて、手紙を書こうとするけれど、様々に思いが巡って、筆がはかどりません。


 寒の月に維馨尼さんを偲ぶ真夜の良寛さんが切ないですね。



 乱るるや孤月を抱く氷柱かな   仁


 弧の慈しみ響き合いけり



 良寛さんの思いは万端溢れ、思い乱れて、切なくなりますけれど、そこは耐え抜いてきた良寛さんです。維馨尼さんの心をしっかりハグしながら、自分は氷柱のように、冷徹に御していくのです。
 良寛さんは単独者の心を自心として厳しく自分を律していますけれど、その心根の優しさはそんな自律の心も溶解させてしまうのでしょう。
 子どもたちと遊び村人たちに交わる良寛さんはただただ心根の優しい好々爺さんであったのでしょう。
 その好々爺然として良寛さんは維馨尼さんのお家に遊びに行っていました。
 維馨尼さんの子どもは詩の友人の杜皐さんです。酒造りですから酒好きの良寛さんはよく遊びに行きました。
 維馨尼さんい逢いに行っていたのでしょうね・・・



 良寛歌0008 月雪はいつはあれどもぬばたまのけふの今宵になほしかずけり


★★★ 良寛短歌0008zz17『 月雪はいつはあれどもぬばたまのけふの今宵になほしかずけり 』sz21 へどうぞ!!! ★★★
 


 月はいつでも美しいね。雪も美しいよ。けれど、今日の、今宵の、この月は、特別に美しい。今までのどんな月よりも、今宵の月は美しいよ。


 これも維馨尼さんに宛てた手紙の文面ですから、維馨尼さん、独り寒さに耐えている月にあなたの姿が重なって見えるよ。そんなにつらい夜をもう耐えなくてもいい。体の方が大切だよ。自愛して下さいね。あなたはもう十分に働いたのだから、はやく越後に帰っておいでなさい。越後の月はこんなにも美しいよ。



吁嗟(ああ)吾何をか道(い)はむ 天寒し 自愛せよ   良寛



★★★ 『 天寒し自愛他愛の楽しかり 』 ★ 交心俳句23601 へどうぞ!!! ★★★



 良寛さんは、前にも、江戸の維馨尼さんに手紙を送っていました。
 良寛さんの維馨尼さんにたいする賛嘆と敬慕の情が大きくなっていくばかりのようです。




 しかし、ああ、
 江戸で風邪を引いてしまった維馨尼さんは、故郷に戻ってきますけれど、文政5年(1822)2月8日、58歳で亡くなりました。良寛さん65歳です。


 良寛さんの最後の恋人になった人だったのかもしれません。
 熱い悲しみで、氷柱のように冷徹に振る舞ってきた良寛さんの心も溶解したのでしょうか・・・
 さすがの良寛さんにも弱わりが見えてくるようです。
 弱るほどにまるくなり、やわらかくなり、無心になっていくのかもしれません。



 貞心尼さんに巡り会うまでに、あと5年です。



 身も心も解き放たれて雪女   仁


 春には溶けて大地の恵み



 雪女郎わが夢をくい尽くしませ   仁


 いのちのかぎり夢追う旅よ



 。。。≪ 「人を思へば 山河遠く 翰(かん)を含めば 思い万端」


 「正月十六日の夜」の題詞がつき、あなたを偲べば山河はるか、筆を執れば思いはあふれると。
 江戸へ勧進に旅立った維馨尼に感動して贈った漢詩。   。。。(全国良寛会) ≫
 。。。   雪割草





 正月十六日夜  正月十六日の夜   良寛

春夜二三更   春夜 二三更 
等間出柴門   等間 柴門を出ず
微雪覆松杉   微雪 松杉を覆い 
孤月上層巒   孤月 層巒(そうらん)に上る
思人山河遠   人を思えば 山河遠く
含翰思萬端   翰(かん)を含めば 思い萬端たり
 。。。





☆☆☆ 雪呼さんの『 開け放て 』 へどうぞ!!! ☆☆☆





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★★★ めぐり逢い良寛さんzz1703『 月雪やただただ偲ぶ遠き人 』sz21 へどうぞ!!! ★★★
 



★★★ 交心俳句257-03『 女正月窓開け放ち寛ぎませ 』 へどうぞ!!! ★★★




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