2011年04月30日

良寛の詩『 我生何処来 』



★。・。・゜♪゜・。・。★ 良寛さんの詩を遊ぶ ★。・。・゜♪゜・。・。★





★ 良寛さんの詩を遊ぶ『 良寛 「我生何処来」 』

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我生何処来、  我が生は何処より来たり
去而何処之、  去って何処へ行くのか
独坐蓬窓下、  独り蓬窓の下に坐して
兀兀静尋思、  兀兀と静かに尋思す
尋思不知始、  尋思するも始めを知らず
焉能知其終、  焉んぞ能くその終わりを知らん
現在亦復然、  現在亦また然り
展転総是空、  展転として総ては是れ空
空中且有我、  空中にしばらく我有り
況有是與非、  況んや是と非と有らんや
不如容些子、  些子を容れるに如かず
随縁且従容。  縁に随ってしばらく従容す


――♪☆◆♪―――――――――――――♪◆☆♪――




 【 仁訳 】

 わたしのこの生はいったいどこからきたのだろうか。
 そして、どこへ去っていくのだろうか・・・。
 独り、草庵の窓辺に寄って、
 静かに思いを凝らして考えてみたよ。
 考えても考えてもその始まりは分からないね。
 まして況んやその終わりは分かるものではないよ。
 この現在という今もまた同じように分かるものではないよ。
 過去も現在も未来も移り変わるもので、みんな空なんだ。
 その空の中にちょっとの間だけわたしが在るだけなんだね。
 ましてやわたしに起こることに是非も善悪もあるものではない。
 だからこの小さなわたしを受け容れて、
 あるがまんまを、一瞬一生、遊悠と楽しむのがいちばん素直なことなんだよね。




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 <わたしはどこから来たのか><わたしはどこにいるのか><わたしはどこへ行くのか>。
 <わたしって何?>の自問が懐かしい。
 青年期この自問から自分探しの旅がはじまり、19歳で早くも絶句し、自分壊しの落ち零れ人生を歩んできたのでした。無化といい、異化といい、わけもわからずマイナーの青年期を彷徨してきたのでした。人との関係はほとんど鬱という避難壕への逃亡で捨象してきたといえそうです。ただ不思議なことに数人の仲間との文学同好会みたいなコミュニティがあり、『あおのくさみ』というガリ版刷りの文集を作っていました。青コピーの回覧誌も作っていましたね。まったく独り善がりの青臭い観念ばかりの空虚な話で、ほとんど無視されていましたけれど、無視されるほど壊れていく自分に居心地の良さを感じていたように思います。どこまで壊れることができるのかに熱中していたのでしょうね。
 その自己破壊的な居心地の良さの虜になって学生時代のほとんどはこの青の臭みのコミュニティに埋没していました。
 そしてまた不思議なことに学生を卒業して、それぞればらばらになってもまだこの『あおのくさみ』のコミュニティはつづき、今でも年二回夏と冬に一泊旅行をして学生時代そのまんまの時を過ごしています。
 もう50年にもなるんです。
 この青臭会をリードしてきた人が50年を節目に足跡辿りをしてくれていますけれど、老仁はいつも金魚の糞みたいにくっついているだけの物ですから、ほとんど忘却の淵に消えてしまっています。ただあの頃と同じ情緒的なものの中をたゆたっているだけなのです。
 それにしても不思議な縁があるものですね。
 <随縁且従容>。良寛さんの言葉を真似れば、優游遊泳できて、ここは、あるがまんまでいることができるよ。こんなに穏やかに、和やかに、無為のまんま過ごせるものなんだね。空を呼吸して、空を生きている。現身はそれぞれの柵を背負っているのでしょうけれど、不思議な縁が<青臭会>として確かに在って、この縁の中に己を無化し、解き放っているような気がします。
 幻の遊行時空が<青臭会>という異時空を湧出させてくれているのかもしれません・・・


 
散る桜空即是色そのまんま   仁



良寛の詩『 我生何処来 』




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